高良留美子著『見出された縄文の母系制と月の文化 』書評 図書新聞・週刊読書人
多彩かつ深遠な眼差し : 『見出された縄文の母系制と月の文化』 書評 竹倉史人 / 人類学者
2021年6月刊行
高村逸枝の女性史研究を継承し、先史縄文に〈母系・母権〉と〈月の文化〉、〈コモンの社会像〉を見出した著者の、生涯をかけた研鑚の足跡をつづる大著。
高良留美子著『見出された縄文の母系制と月の文化 ―〈縄文の鏡〉が照らす未来社会の像』
高良留美子 (こうら・るみこ)
詩人・評論家・作家、女性史研究者。1932年生。1962年、詩集『場所』により第13回H氏賞、1988年、詩集『仮面の声』により第六回現代詩人賞など、詩集多数。評論に『高群逸枝とボーヴォワール』をふくむ自選評論集『高良留美子の思想世界』(全6巻、御茶の水書房)、『岡本かの子 いのちの回帰』(翰林書房)など。女性活動家・高良とみを母にもち、『高良とみの生と著作』(全8巻、ドメス出版)なども刊行。