〜ことばのくさむら〜

言叢社の公式ブログです

お家で過ごそう、本を手に!

世界中に新型冠状病毒が蔓延し、猛威を振るっています。目に見えない小さな小さなウイルスが人類を翻弄し、今まで漫然と容認されてきた価値観の転換や習慣の変更、意識の改革をも挑発しているかのようです。

日本でも一部の業種では遠隔勤務が推奨され、休日の外出も自粛要請が出される状況に至っています。「三密」は仏教用語ですので敢えて「3密」と書くことにしますが、社会的生物である人間の基本的欲求や行動を否定するような「要請」を容認すべき時代が到来したのです。

ただ、歴史的に見れば人類とこのような病毒との闘争は過去に何度も経験済みのはずで、事実それらの試練を経て我々が獲得してきた免疫力や抗体は誰もが体内に保有しているのでしょうが、歴史の必然としてこの先も何度も繰り返されることは間違いありません。

ともあれ母なる地球や大自然は、そもそも人間様の存在には興味がありませんし、宇宙とは元来無慈悲な世界なのです。そんな無慈悲な状況下、我々人類の出来る最も有益な抵抗は「読書」です!

買って来たけど机の脇に積まれたままだったあの本。書棚の奥深くから背表紙の上端だけを覗かせたあの本。書店のブックカバーに覆われて、今となっては誰のどんな本かも不明になってしまっているもの。去年の今頃読みかけて、栞の代わりに爪楊枝とかクリップを夾んだまま部屋の片隅で眠りについているあの本。(ごく稀に五百円札や千円札なんかが出て来ることもありますよ。ごく稀に)

これらの本たちに「目覚めよ!」と呼ぶ声をかけるもよし、密かにネットで新たな本を購うもよし、この災禍の一部を人類の福と成すべく、連休はお家で過ごそうよ、本を手に!

そうそう、言叢社の本たちも御贔屓にどうぞ<(_ _)>

 

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gensousha.sakura.ne.jp

 

本年の新刊案内 その4

・『民衆本狐ライナールトと検閲』
 民衆本『狐ライナールト』・『狐ライナールトあるいは動物の審判』
 檜枝陽一郎 ひえだ よういちろう
 
名著『中世オランダ語 狐の叙事詩―ライナールト物語・狐ライナールト物語』(第50回日本翻訳文化賞受賞)に続く著者の動物叙事詩研究の完成版。民衆化本の完訳とともに、活版印刷の普及、活字本の民衆化とともに、教会と王権権力の狭間でいかに「検閲」がおこなわれ、また、「検閲」の事態を繰り込むことで物語叙述の構造がいかに変容したかを精細に追究し明らかにしています。

 

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www.ritsumei.ac.jp

ubuya.hatenablog.com

本年の新刊案内 その3

●4月
・『未来共創の哲学――大統一生命理論に挑む』
村瀬雅俊 むらせまさとし+村瀬智子 むらせともこ 著
◆本書で提示する理論体系は、私たちの教育・研究や看護、さらには日常生活の様々な現場での実践、‘失敗からの学び’に適用できることがわかってきた。これを踏まえて、洋の東西の知を統一する実践哲学「未来共創学」という俯瞰的・統合的な新たな学問体系の提唱を試みたものです。

 

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■主な目次
はじめに――「奇跡」への気づき
第Ⅰ部 歴史としての生命――知識の源泉に迫る
 第1章 生命と全体性――永遠の謎に挑む
 第2章 歴史としての生命――物質科学と人間科学
第Ⅱ部 歴史としての精神――創造性と崩壊性の起源と進化
 第3章 過程としてのこころ――“相同性の法則”
 第4章 こころの老化――発展と崩壊の進化論
第Ⅲ部 NECTE理論――いかにして失敗から学ぶか
  第5章 創造性をいかにして学び、いかにして伝えるか―NECTE理論の提唱―
  第6章 進化と学習と組織の盛衰――時代を超えた飛躍の法則
  1.ダ―ウィンの自然選択説/2.卓越した組織の創造と破綻 ―時代を超えた飛躍の法則―
 第7章 パラダイムシフトに迫る――奇跡的な変革をもたらす探求の本質
  1.はじめに/2. パラダイムシフトとは何か/ 3. パラダイムシフトはどのようなところで、どのようにして生じるのだろうか?/4. 帰納・演繹・弁証法アブダクション
 (転移)の図解/5. 創造性とは何か―NECTE理論―
第Ⅳ部 自己・非自己循環理論――過程還元論弁証法的展開
 第8章 無とは何か――「ない」と「ある」の弁証法的展開
  1. 西洋と東洋の無の捉え方/2.「ない」を楽しむ/3. 無と無限の弁証法/4. 無と無
限の図式化/5. 15世紀における視覚的ゼロの発見による無限の表現/6.無を無限
と体験するガンツフェルト/7.沈黙の意味
 第9章 シンボル(象徴)の二義性――パラドックスの力
   1.シンボル創造の原点/ 2. シンボル―パラドックスの表現として―/ 3. 混迷する世界の理解―シンボルの役割―/4.‘シンボル’を活用した創造的な学びの本質―NECTE理論の展開―
 第10章  対人関係における自己・非自己循環過程――看護と教育のダイナミズム
  1.心身と環境の循環を支える看護の必要性/2.患者―看護師関係における共創的コミュニケ―ション/3.語りとしてのナラティブの力/4.マンダラ看護理論の
 提唱/5.看護教育へのマンダラ看護理論の適用/ 
 コラム2 実習指導の評価の難しさ

第Ⅴ部 大統一生命理論への挑戦
――パラドックスフラクタル・アナロジ―による‘シンボル’の共創に向けて
  1.自然界に満ち溢れる総発現象/2.‘創造の瞬間’に挑む/3.着想に至るまでの38の
   研究
 第11章 自己・非自己循環理論の展開――非再現性重視の世界観
  1.はじめに/ 2.生体における電気現象/3.‘認識のジレンマ’に挑む―サイクロトロン共鳴理論―/4.イオン電流とキャリア電流―交流と直流が併存―/5.個人史・科学史・生命史における創発現象の普遍性―メタ認識による振り返りと展望―/6.生における情報伝達システム/ 7.進化生物学の視点―細胞膜を介した「内」と「外」の情報統合の解明に向けて―/8.進化的脳構築の解明に向けて/9.生体と環境/10.構成的認識と環境病発症 ―統合過程の成立と破綻―/ 11.まとめにかえて
 第12章 大統一生命理論の提唱――主客共創主義を目指して
  1.現代科学の強みと弱み/2.自然科学の現状と展望/3.矛盾の活用による問解消の可能性―西洋と東洋の共創に向けて―/4. 自己・非自己循環モデル/5. 大統一生
命理論への挑戦/6.未来共創の哲学―実践的展開に向けて―
おわりに――おわりから考える未来共創のはじまり
参考文献/用語索引/人名索引/著者略歴

 

※参考リンク:

www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp

本年の新刊案内 その2

●2月

・『〈全村避難〉を生きる――生存・生活権を破壊した福島第一原発「過酷」事故』
 菅野 哲  かんの ひろし

 

福島第一原発過酷事故による「全村避難」から9年目。人々の生活権を丸ごと破壊する状況のもとで、具体の「いのちの権利」とはなにかを問い、個と家族と《基底村の共同性》に根をおいて、飯舘村民3000人の救済申立団の組織者としてたちあがった、一人の村民の自伝的著作。

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菅野 哲 氏

 

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www.kinokuniya.co.jp

 

www.hanmoto.com

ごぶさたしてしまいました

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                               中国民間剪紙の作者は恵富君さん

 

新型コロナウイルス問題は、ますます不明な状況になってきましたが、いかがおすごしでしょうか。
ドイツのふくもとまさおさんからは、


「日本も、五輪延期が決まった後、感染が増えてきました。日本ではこれまで検査があまり行われていないので、把握されていない野放しの感染者が多いのではないかと心配されます。」「ドイツは今、検査は週約50万件できます。最初から検査を広く行っているのが、死亡者が少ない理由だともいわれています。ただ検査が多い分、感染者も多いですが。」

 

・気詰まりな時代になってきましたが、こんなときですので、充実した濃厚で率直な本づくりに精進したいとおもっております。

・今年もブログ情報は、凸凹しますが、よろしくおねがいします。

 

●1月
文化人類学研究 第20巻』早稲田文化人類学会編

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・年1回の本誌は、この20巻を最後に、紙媒体としては終了します。
 早稲田文化人類学会は、本年1月、現代文化人類学会と改称、今後機関誌は年1回、デジタル媒体みのみで刊行されることとなりました。データ刊行については、下記学会にお問い合わせください。

現代文化人類学会 Japanese Society for Current Anthropology


早稲田大学人間科学学術院を母体として創られた「早稲田大学文化人類学会」は、2010年に「早稲田文化人類学会」に名称を変更、諸大学、機関に拠る若手の文化人類学研究者を広く受け入れ、時代の要請に応える学術研究の場となることを目指し、日本文化人類学会刊行の機関誌『文化人類学』とならぶ査読研究誌としての評価を高めつつあります。小社は創刊時よりその制作を担ってきました。第11巻~第20巻は、当社でひきつづき販売します。

↓詳しくはこちらのリンクをクリックしてご覧ください。

既 刊

 

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・『赤ちゃんからはじまる便秘問題 第3版改訂増補』中野美和子著


★第3版にあたって。
今回、便秘に効能ある新薬など、「便秘の時に使う薬」の項目を、全面的に改訂しました。欧米では便秘の第一選択薬として使われてきたものですが、学会から製薬会社に申し込み、治験をへてようやく発売されたようです。新しい資料もくわわり、全体に伝わりやすい文体になりました。

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↓本書の内容については、こちらのリンクもご覧ください。

既 刊

 

www.kinokuniya.co.jp

新刊のご案内:『奇蹟と痙攣――近代フランスの宗教対立と民衆文化』

奇蹟と痙攣――近代フランスの宗教対立と民衆文化』

蔵持不三也 くらもちふみや 著
[A五判上製]600頁
定価=本体価格7800円+税
ISBN978-4-86209-074-4 C3022

 

フランス革命へと向かう時代前夜、18C半ば・ジャンセニスト助祭パリスの死にふれて、奇蹟的治癒体験をする夥しい数の民衆が生まれた。その直接の「声」を伝える証言記録を詳細に読み解き、時代を突き動かしていく「民衆のイマジネール」の動態を描き出した歴史人類学の大著です。

国のステージをかえるほどの出来事には、その前夜という時代にさまざまな葛藤の積み重ねにみちている時代があり、あらためてその時代に目をこらしたい、と本書をつくりながら、思いました。

 

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dokushojin.com 

www.kinokuniya.co.jp

 

●第12回「みちの会」のお知らせ

●第12回「みちの会」
下記おこないます。
ふるってご参加ください。

 

藤井 紘司早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員)


「根づきことばで編む――公害と物語りの近代」

・日時:2019年9月28日(土)14:00~


・会場 :東方学会ビル2F会議室(千代田区西神田2-4-1)
・会費:500円
お申し込みは、言叢社でもうけます。・03-3262-4827

 

根づきことばで編む――公害と物語りの近代
 近代以降、水俣に移り住んだ天草ナガレの多くは、地付きに比べると、貧しさのなかにあったものの、えびすの小祠を祭りながら不知火海の豊かさを生かしてきた。えび飯やたこ飯、ぶえん寿司、魚醤のいわしの塩辛など、不知火の海は“のさり”〔方言:天からの授かりもの〕をもたらすものであった。
 しかしながら、新日本窒素肥料㈱の工場排水により、海の水銀汚染が深刻化し、魚介類はもとより、漁民や鳥類、哺乳動物に甚大な被害をもたらした。メチル水銀化合物(有機水銀)による中毒性中枢神経系疾患。水俣病である。
 本発表では、水俣病患者の漁民がなにゆえに水俣病すら“のさり”と語るのか、物語り論をふまえ探求していく。

 

論文
・歴史文化保護区内の胡同の現状 : 中国北京市の都市計画と路地ツーリズムとのあわいに
・種子どりとにぎりめし : シラを舞台とした季節儀礼の比較研究から
・ローカル・コモンズとしての浜辺 : 認可地縁団体による所有者不明土地の名義変更をめ
 ぐって
・子孫の絶えた家の先祖祭祀 : 波照間島における預かり墓と焼香地
ほか、沖縄関係・ボルネオ関係の論文など多数。

  

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