ことばのくさむら

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2022-01-01から1年間の記事一覧

歴史に開かれたジョイス 金井嘉彦

拙著『ガラス越しに見るジョイス』の帯には「ジョイス研究の新しい地平を開く」とある。同書の広告チラシには「新しいジョイス論」とある。「ジョイス産業」と呼ばれるほどに、毎年毎年論文や本などが多数出される研究分野で、まだ「新しい」という言葉を用…

‘‘ジョイスと宗教の問題に切り込む‘‘ 『ガラス越しに見るジョイス』金井嘉彦 著

◆言叢社 新刊案内◆ JJJS(ジャパニーズ・ジェイムズ・ジョイス・スタディーズ)第4巻目 ガラス越しに見るジョイス 金井嘉彦 著(2022年6月16日刊行) 6月16日は、アイルランドの小説家ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』に描かれる一日であること…

『「古武道」伝承の歴史人類学的研究 ──モノ・ナマエ・ワザの過去と現代』 足立 賢二

◆著者に聴く 時々の言葉にみちびかれて◆ 「武医同術」研究へのみちのり 足立賢二 筆者が「武医同術」研究を志したのは、恩師であるS・A先生の教えを契機とする。 かつて、<ライフワーク>を尋ねたとき、S・A先生は次の答えを筆者に示した。 「ライフワ…

◆言叢社 新刊案内◆ 『「古武道」伝承の歴史人類学的研究 ──モノ・ナマエ・ワザの過去と現代』 足立 賢二著

『「古武道」伝承の歴史的人類学的研究 ──モノ・ナマエ・ワザの過去と現代』 足立 賢二著 ISBN: 978-4-86209-087-4 C3039[A五判上製]500p 21cm(2022-03-26出版)定価=本体6200円+税(税込¥6,820) 「古武道」伝承のほんとうの価値と力――「古…

‘‘『ユリシーズ』を読むことはできない‘‘ 『ジョイスの挑戦 ──『ユリシーズ』に嵌る方法』

◆言叢社 新刊案内◆ ── 『ユリシーズ』を読むことはできない、できるのは再読することだけだ。── 出版以来100年にわたり読み続けられてきた『ユリシーズ』。その再読は終わらない。これからの100年再読を続けていくための確かな礎をここに築く。 JJJS(…

苦悶・闇・再生──闇の奥に届く光のスケールとなる「心の学問と文芸」

・柳田國男から田山花袋への書簡 明治38(1905)年1月30日、柳田國男は青春時代の心の友、田山花袋に宛て一通の書簡を送った。その書簡の後半を以下に写してみる。 「…(略)…此間/無数の新人を知り無数の天然の変化を送迎し新なる情趣に接し新なるを胸にし…

新年あけましておめでとうございます

ともに高良留美子著 左:『仮面の声』(1987年 土曜美術社) 右:『見出された縄文の母系制と月の文化』(2021年 言叢社) あけまして おめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 去年夏少し前に刊行しました『見出された縄文の母系制と月の…