『ジョイスの罠―『ダブリナーズに嵌る方法』書評
言叢社が本年2月に刊行いたしました『ジョイスの罠―『ダブリナーズに嵌る方法』の書評が掲載されましたので、ご紹介いたします。
※前田耕作氏書評、週刊読書人2016.04.22日号
※栩木伸明氏書評、図書新聞
- 作者: 金井嘉彦,吉川信
- 出版社/メーカー: 言叢社
- 発売日: 2016/02/08
- メディア: ペーパーバック
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●読者からの感想文(編集部あて)
『ジョイスの罠』を拝読させていただいた者でございます。 79歳の老人です。とてもすばらしい本でした。スリリングな本であり、ジョイスの入門書であり、かつ、出門書であったと存じます。五度ほど、くり返し拝読させていただきました。ありがとうございました。秀抜な研究書であると存じました。もちろんわかったなどとは申しません。私は言叢社なんて、本屋さんがあるとは知りませんでした。しかし、驚嘆したことは、確かでございます。ありがとうございます。
編者のおふたりを除かせていただくと、第五章「レースの後」、第十五章「死者たち(一)」が印象的でございました。第八章「小さな雲」も。これが、五回拝読させていただいた“私の三点”でございます。どちらかと云うと理系体育系であると思っていますので、遺憾と思われるかも知れませんけれども。しかし、After the Race は、英文も読んだのですけれど、この第五章の筆者には、ほとほと読むたびに、感動したことを率直に申し述べさせていただきたく存じます。数学的といいましょうか。音楽的です。みごとです。「はまった」かどうかは、私自身にもわかりませんけれども。ケレン味のない叙述と存じました。このひとは何かがある。安い本ですね、学術書としては。ありがたいことです。御清栄を祈念します。失礼しました。ごめんください。
2016.4.11 T.H.再拝
○索引も入念につくられているようです。
○『インド=ヨーロッパ諸制度語彙集I・Ⅱ』はすばらしいものでございました。
もう三十年以上も前になりましょう。東京大学の広い25番教室でバンベニストの講演を聴いたことがあります。受講者は、20名ほどだったという記憶がございます。英語でなされたと思います。
○冗語をかさね失礼をいたしました。いわゆる妄言多責です。お許し下さいますように。
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言叢社では周辺分野の出版物も刊行しておりますので、ご高覧いただければ幸いです。
- 作者: エミール・バンヴェニスト,前田耕作,蔵持不三也
- 出版社/メーカー: 言叢社
- 発売日: 1999/03
- メディア: 単行本
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