ことばのくさむら

言叢社の公式ブログです

●第12回「みちの会」のお知らせ

●第12回「みちの会」
下記おこないます。
ふるってご参加ください。

 

藤井 紘司早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員)


「根づきことばで編む――公害と物語りの近代」

・日時:2019年9月28日(土)14:00~


・会場 :東方学会ビル2F会議室(千代田区西神田2-4-1)
・会費:500円
お申し込みは、言叢社でもうけます。・03-3262-4827

 

根づきことばで編む――公害と物語りの近代
 近代以降、水俣に移り住んだ天草ナガレの多くは、地付きに比べると、貧しさのなかにあったものの、えびすの小祠を祭りながら不知火海の豊かさを生かしてきた。えび飯やたこ飯、ぶえん寿司、魚醤のいわしの塩辛など、不知火の海は“のさり”〔方言:天からの授かりもの〕をもたらすものであった。
 しかしながら、新日本窒素肥料㈱の工場排水により、海の水銀汚染が深刻化し、魚介類はもとより、漁民や鳥類、哺乳動物に甚大な被害をもたらした。メチル水銀化合物(有機水銀)による中毒性中枢神経系疾患。水俣病である。
 本発表では、水俣病患者の漁民がなにゆえに水俣病すら“のさり”と語るのか、物語り論をふまえ探求していく。

 

論文
・歴史文化保護区内の胡同の現状 : 中国北京市の都市計画と路地ツーリズムとのあわいに
・種子どりとにぎりめし : シラを舞台とした季節儀礼の比較研究から
・ローカル・コモンズとしての浜辺 : 認可地縁団体による所有者不明土地の名義変更をめ
 ぐって
・子孫の絶えた家の先祖祭祀 : 波照間島における預かり墓と焼香地
ほか、沖縄関係・ボルネオ関係の論文など多数。

  

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